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一連の手続きが終われば、後継者のみの会社になりますから、完全な事業承継が完成します。 つまり、全体を通してみると、後継者は筆頭株主になるのに必要な分の株式を、贈与と譲渡で手に入れます。 贈与分の株式については受贈者(後継者)が贈与税を負担し、贈与者(先代経営者)はその分の株式が無くなります。 譲渡分の株式については譲受者(後継者)が現金等で支払いをし、譲渡者(先代の経営者)は譲渡益に対する所得税の納付をします。しかし、株式の代わりに現金が増えるので相続税の節税にはなりません。 筆頭株主になるために何株必要かは株主構成により異なります。 通常、先代の経営者は自分の地位の安定のため3分の2以上の株式を持っています。仮に67%とすると、先代以外の株主はは33%以下の株式しか持っていません。ここで、後継者は先代から贈与と譲渡で34%取得すれば、筆頭株主になれます。 あとは、全部取得条項付き株式の手法を使えば、後継者が1株、先代も含め他の株主は33%以下の株主になるので種類株式の割当ては[端株]となり、議決権を失います。 端株は、裁判所の許可を得て筆頭株主が買い上げるか、会社が自己株主として買い上げ、端株の代わりに現金を交付(代り金といいます。)します。これで後継者は100%の支配権を手に入れ、完全なる事業承継が完成することになります。 後継者は筆頭株主になるために34%の株式を半分贈与、半分譲受で取得すると、必要な現金は贈与税と譲渡代金17&分(34%の半分を譲り受けることとした場合)となります。17%分の現金で100%の株式を手に入れることができました。会社は筆頭株主分の種類株式の代金は不要であり、端株分の株式取得金額だけキャッシュアウトすれば済みます。 先代の経営者は、全部取得条項付き株式の仕組みで、株式を会社に譲渡するので株式が減り現金が増えるので相続財産は変わりません。 先代の経営者は、後継者が筆頭株主になるために34%の株式を贈与または譲渡し、残りの33%の株式については全部取得条項が実行されて、株主割り当てで、種類株式の端株を手に入れます。端株は、そのまま持っていてもよいが、通常は筆頭株主か会社に買い取ってもらいますので、現金になります。このままでは、譲渡した33%分について節税になりません。 しかし、株式の譲渡金額は、後継者に譲渡する前に資産リストラしているので、何もしないで株式で持っているより少ない現金になっているはずです。しかも、資産リストラにより筋肉質の会社になっているので利益が出やすい会社になっているはずです。後継者が稼いだ分の利益は株式の評価額を高めますが、これには当たり前ですが相続税がかかりません。(後継者のみの会社です。) 先代の経営者は、増加した現金で新たな会社に投資をする(M&A)か、土地を買います。土地は、取得後3年たてば、時価(=取得価額)の80%が評価額ですから20%の相続財産が減少します。この土地については後述の信託を使って孫に相続します。
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